Ayaka Uchio

内尾文香(2017年受講当時 東京芸術大学器楽科3年)

 

今回初めてドイツを訪れました。

 

また、初めての海外一人旅ということもあり期待と不安を胸にミュンヘンへと向かいました。

 

到着したときは氷点下8度ほどで、ピリッとした寒さにより緊張感も増していきました。

 

いざレッスンが始まってみると、毎回曲が最後まで終わらないほど細部にわたり、

 

とても熱いレッスンの連続でした。私は日ごろから音の発音の仕方・演奏中の姿勢などに課題を感じて取り組んでいましたが、トルソフ先生はその問題点に対し、また違った角度から具体的な解決策を教えてくださりました。聴講に行った時は客席にも質問が投げかけられ、自分がレッスンで受けたアドヴァイスを客観的にもとらえることができ、とても刺激的でした。

 

またクラスコンサートは私にとって、ヨーロッパでの初めての演奏会となりました。お客様のあたたかな雰囲気の中で演奏し、たくさんのブラボーや拍手をいただけたことはかけがえのない瞬間となりました。美術館や教会など観光へもたくさん赴きましたが、日曜日に訪れたマリエンプラッツの聖母教会で聴いたミサの音は特に印象的でした。

 

降ってくる音に包まれるような感覚をダイレクトに体感し、感動しました。すべてが夢のような一週間で、一瞬で過ぎ去ってしまったかのようでした。

 

小長様、朝島様、ピアニストの藤川様、初めての海外マスタークラスということもあり不安もありましたが、ミュンヘンへ出発する前からメールでもとても親切にしてくださり、こうして充実した日々を過ごすことができました。語学力の拙い私ですが、時に通訳をしながら助けてくださいました。心から感謝しています。どうもありがとうございました。